銀行借入以外の資金調達方法
こんにちは。財務コンサルタントの加納裕晃です。
銀行からの借入以外の方法で資金を調達することも可能です。
今回は売掛債権譲渡による資金調達の内容です。
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売掛債権譲渡
一般的に「ファクタリング」とよばれる資金調達の手法です。
私が携わった業種のなかで、比較的この手法での資金調達が容易だったのは、
介護事業・医療機関(医科・歯科・調剤)、人材派遣事業です。
上記の業種にはある共通点があります。
・介護事業であれば「介護保険」
・医科であれば「診療報酬」
・人材派遣であれば「売掛金」
といった債権(将来、お金を受け取る権利)を持っているという事です。
もう一つ共通することは、売上が計上されてから、入金されるまでに非常に時間がかかるという事です。
売掛債権譲渡とは、債権(将来、お金をもらう権利)を譲渡することによって資金を調達する手法です。
大まかな流れ
債権譲渡契約の締結
債権者(資金調達が必要な会社)はファクタリング事業者へ依頼して、債権譲渡契約(私のもっている将来お金を受け取ることの出来る権利を譲ることを約束する契約)を締結します。
2.債務者へ通知
契約の締結後、債務者(債権者にお金を払う義務がある人)に債権譲渡通知(債権を譲渡しましたので、以降はファクタリング事業者へ支払をして下さいという内容)を行います。
これは、債権者と譲受人(ファクタリング事業者)との連名にて作成します。
3.ファクタリング事業者から債権者へ支払
ファクタリング事業者は債権者(資金調達が必要な会社)へ、譲渡を受けた債権の代金を支払います。
この時点で、本来であれば入金までに時間を要する売掛債権の早期現金化を行ったことになります。
4.債務者はファクタリング業者へ支払い
債務者は通常の支払い期日どおりに支払いを行う事になりますが、債権者へではなく債権の譲受人であるファクタリング事業者へ支払いを行なうことになります。
以上が大まかな流れです。
メリット
・早期に資金化が出来る
売上が計上されてから入金になるまでに要する時間を短縮し、早期に資金化が可能です。
要するに時間を買うイメージです。
・貸し倒れリスクの回避
事業の運営を行っていると、売上は計上しているのに、その取引先から入金にならないことがあります。これを貸し倒れといいます。
この貸し倒れリスクを、債権の譲受人であるファクタリング事業者が負ってくれることになります。
・B/Sのオフバランス化
オフバランス化とは、B/Sの資産や負債を簿外に出す。つまり、B/Sには計上されない状態にすることを指します。
この手法での資金調達の良いところは、利用を続けている限りは元金返済の概念がないことです。元金の返済がないという事は、納税コストを考慮する必要がないという事です。
既存の銀行からの借入金がある場合、性質の全く違うこの資金調達手法と組み合わせて利用することで、大幅な資金繰り改善が可能です。
デメリット
当然、メリットがあれば、デメリットもあります。
・コストアップ
ファクタリングは、売掛債権をファクタリング事業者が早期に買い取ることです。ファクタリング事業者は、入金よりも先に資金を支払うことや、貸し倒れのリスクを負う事になりますので、その分手数料を取ることになるのです。
その為、その手数料相当がコストとして発生することになります。
・取引先からのイメージダウンにつながる
先述のとおり、「債権を譲渡しました」という内容の通知を債務者へ送ることになります。
(実行する際のスキームによっては、通知をしない場合もあります。)
取引先からすると、突然、そのような内容の通知が届いたら「経営が苦しいのかな」「取引の継続を見直す必要があるのかな」などと捉えられる場合もありますので、注意が必要です。
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